ベトナム語のここが難しい 〜発音?人称?それとも文法?〜

ベトナム語

ベトナム語のここが難しい

〜発音?人称?それとも語順?〜


私は今、ベトナム語を勉強中です。
ゼロからのスタートでしたが、始めてみるとまぁ出てくる出てくる…「難しい!」のオンパレード(笑)

今回は日本人にとってベトナム語のどこが特に難しいのか、私自身の実体験を交えてご紹介します。
これから勉強を始める方へのヒントにもなれば幸いです。


■ 1. 発音がとにかく鬼門…「同じにしか聞こえません!」

ベトナム語には声調(トーン)が6つあります。
「ma」という文字一つとっても、声の上げ下げでまったく違う意味になるのです。

発音 意味
ma 幽霊 👻
母(カジュアル)👩‍🍼
~なのに(接続詞)
mả 墓 🪦
コード、模様 🧵
mạ 稲の苗 🌾

私が「お母さん」と言ったつもりで「墓」と言っていた時、妻が一瞬フリーズした顔は今でも忘れられません…。


■ 2. 人称が多すぎる問題

自分をどう呼ぶか、相手をどう呼ぶかが相手との関係性によって変わります。

  • 年上の男性 → anh

  • 年下の女性 → em

  • 先生 → thầy / cô

  • 自分の母親 → mẹ

  • 親戚の叔父さん → chú

え?一体いくつ覚えればいいの!?と混乱必至。

しかもこれ、会話の中で瞬時に使い分けないといけないんです。
日本語の「私」「あなた」のシンプルさに、あらためて感謝したくなります…。


■ 3. 綴りと発音が一致しない⁉

ベトナム語はアルファベットを使っているため、一見読みやすそうですが…実は発音ルールが日本人にはかなりクセ者です。

  • “ng”“ngh” の発音は、喉を鳴らすような音。

  • “ph” は「フ」、“gi” は「ズィ」、“tr” は「チャ」など。

「書いてある通りに読めばいい」という安心感は、完全に裏切られます(笑)


■ 4. 文法は意外とシンプル?だけど奥が深い

一方で、ベトナム語の文法には動詞の変化がありません
英語のような「過去形」「未来形」「三単現のs」などがないのは、日本人にとって嬉しいポイント。

たとえば:

  • Tôi đi học.(私は学校へ行く)

  • Tôi đã đi học.(私は学校へ行った)

  • Tôi sẽ đi học.(私は学校へ行く予定です)

時制は前に置く副詞で表現するだけなので、構造自体はシンプルです。
でもそのぶん、文脈で判断しなきゃいけない部分が増えるという難しさも…。


■ 5. 「意味が通じた」と思ったら…通じてなかった

ベトナム語は一音一音が意味を持つため、ちょっと発音が違うと全く別の単語になってしまいます。
「わかってもらえた」と思ったら、実は別の意味で伝わっていた…なんてことも日常茶飯事。

例:

  • bạn muốn ăn phở(あなたはフォーを食べたい)
    のつもりが…

  • bạn muốn ăn phởt(”phởt”は意味不明、何か変な言葉に聞こえる可能性も…)

発音って、ほんと大事です。


■ それでも、ベトナム語はおもしろい!

難しい部分をたくさん紹介してきましたが、正直に言うと──
だからこそ、ベトナム語は面白い!のです。

声調のある言語だからこそのリズム感、人称の多さが生む距離感の近さ、そして文化がにじむ言葉の選び方。
学べば学ぶほど、ベトナムという国や人の魅力が見えてくる気がしています。


■ おわりに:難しいから、やってみる価値がある

ベトナム語は、日本語とはまったく違うルールの上に成り立っている言語です。
だからこそ、最初は「えっ?」の連続。けれども、ひとつずつ乗り越えていくごとに、“通じた!”という小さな感動が待っています。

「ベトナム語、気になってるけど難しそう…」という方。
大丈夫です、私も毎日つまずいています(笑)
一緒に、コツコツ学んでいきましょう!

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