自転車通勤、秋の服装
――“夏服+α”で、ちょうどいい季節を走る。
夏の暑さがようやく落ち着き、朝晩がひんやりしてくる秋。
「そろそろ長袖かな?」と思いつつも、昼間はまだそこそこ温かい。
この“寒くもなく暑くもない”時期、実は自転車通勤の服装選びが一番悩ましい季節です。
ここでは、夏の装いをベースに「+α」で快適に走れる秋の通勤コーデを考えてみましょう。
◆ 秋の自転車通勤で気をつけたいポイント
秋は一日の気温差が大きい季節です。
朝と夜は肌寒く、昼はまだ半袖でも走れるほど。
このため「重ね着で温度を調整できる」ことが何より大事になります。
また、秋風は思っている以上に冷たく感じます。
走行中は体に風を受け続けるので、気温以上に寒く感じるのが自転車の特徴。
つまり“走っているときの体感温度”を基準に服装を考えることがポイントです。
◆ 夏服をベースに“+α”して考える
夏場の定番スタイルは、Tシャツにハーフパンツ。
これをベースにして、朝晩の冷えをカバーするために少しずつ足していくのが秋の正解です。
上半身:Tシャツ → 長袖シャツへ
秋の初めは、まずTシャツを長袖シャツやロンTに替えるだけでも十分。
風が冷たく感じる日は、その上から軽めのアウターを羽織ります。
たとえばナイロン素材のウインドブレーカーや薄手のパーカーなど、風を通しにくいタイプがおすすめです。
さらに朝晩の冷え込みが強い日は、厚手のインナーを仕込むと◎。
ヒートテックのような吸湿発熱タイプを中に着ると、体温を逃がしにくくなります。
ポイントは、「防風」+「重ね着で調整」。
汗をかいてもすぐ脱げるように、前開きタイプのアウターが使いやすいです。
下半身:ハーフパンツ+薄手のロングタイツ
「まだロングパンツを履くには早いな」という時期は、
ハーフパンツの下に薄手のロングタイツを合わせましょう。
スポーツ用のコンプレッションタイツやランニングタイツなら、動きやすく保温性も確保できます。
見た目もすっきりしていて、自転車通勤にはちょうどいい組み合わせ。
もう少し冷え込んできたら、厚手のロングタイツや、
防風素材のロングパンツにチェンジすればOK。
特に太ももや膝は風を受けやすいので、少しでも防風性のある素材を選ぶと快適です。
末端の冷え対策:耳・手・足を守る
秋の冷えは体の“端っこ”からやってきます。
走っているうちに耳や指先が冷えてくることも。
- 
耳 → ネックウォーマーを耳まで上げる 
 帽子をかぶるほどではないときに便利。
 ネックウォーマーを口元から耳まで上げれば、首も耳も同時に温まります。
- 
手 → フルフィンガーグローブ 
 指先の冷え防止だけでなく、転倒時のケガ防止にも。
 風を防ぐ素材を選ぶと朝晩の走行がぐっと楽になります。
- 
足 → 防風シューズ+厚手の靴下 
 スニーカーでもいいですが、できれば防風性のあるシューズを。
 足先は思った以上に冷えるので、靴下でしっかり保温を。
◆ 厚着しすぎない。薄手を重ねるのがコツ
「寒いかも」と思って厚着をすると、走り出した途端に汗をかきます。
汗が冷えると逆に寒くなり、結果的に風邪をひく原因にもなります。
自転車通勤では“薄手を重ねる”のが鉄則。
1枚で温めるよりも数枚を重ねた方が体温調整がしやすく、動きやすさも保てます。
そして走り出す前よりも“少し肌寒いかな”くらいで出発するのがちょうどいい。
走り出せばすぐに体が温まります。
◆ こまめな着脱で快適に
秋は出発時と帰宅時で気温がまるで違います。
そのため、上着をこまめに脱ぎ着することが重要です。
朝はアウターを羽織って出発し、昼に気温が上がったらリュックにしまう。
帰宅時は再び着る。
この小さな調整をするだけで、体の負担がぐっと減ります。
収納しやすいよう、軽くて小さくたためるアウターを選ぶのもポイントです。
ウインドブレーカーやパッカブルタイプのジャケットは、自転車通勤者の強い味方。
◆ まとめ:秋は“風を制する”服選びを
秋の自転車通勤は、気温よりも「風」をどう防ぐかが快適さの鍵。
朝晩の冷たい風を防ぎつつ、昼間は熱を逃がす。
そのためには、厚着よりも“軽くて重ねられる服装”が最適です。
基本スタイル:
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上半身 → 長袖シャツ+薄手アウター 
- 
下半身 → ハーフパンツ+ロングタイツ 
- 
末端 → ネックウォーマー・グローブ・厚手の靴下 
この組み合わせなら、秋の移ろいやすい気温にも柔軟に対応できます。
「寒くなってきたな」と思ったら、冬装備を少しずつ足していけばいい。
秋は重ね着の妙を楽しめる季節。
風を味方につけて、快適な自転車通勤を楽しみましょう。
 
  
  
  
  
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